2016年08月22日

発案者、発起人の思いと行動力

こんにちは。
またまた凄い出会いを果たした静岡の畳屋の姉さんです。


 前回のブログで、宇都宮市の石川畳店さんのことを書きました。「モダン乱敷き」という他に例の無い敷き方を発案し、お客様に説明して施工するまでのご苦労と行動力には本当に頭が下がりました。

 そして8/17、今度は「5日で5000枚の約束。」というプロジェクトの発起人である兵庫県の前田畳製作所の前田敏康さんにお会いしました。
 このプロジェクトは、全国の畳店の有志が災害時に無償で新畳を製造して被災地にお届けする約束をしておくというものです。
 今年4月に発生した熊本地震では、5/4現在で避難所にお届けした畳の総数は5543枚、避難所数は38か所、届ける前に回った避難所数は80か所でした。
 前田さんは、熊本地震が起こった翌朝には熊本入りし、避難所を回っては冷たい床で過ごされている方がどのくらいいらっしゃるのか現状を把握し、その自治体と交渉し、各県のプロジェクト加盟畳店に製造指令を出していた方なのです。(実際は前田さん→プロジェクト事務局→各県代表畳店→加盟店という流れです。新海畳店は静岡県の代表畳店です。)
 自治体によっては避難所が閉鎖された後の畳の処分に困るという理由でお断りされたり、畳を運び入れることに同意されても余震でその避難所が閉鎖されたりと、前田さんは刻々と変わる状況を被災地にいながら発信し続けました。その間ご自身はテント泊や車中泊が多かったようです。
 現在このプロジェクトの活動は、畳の製造と運搬は一段落し、各々の自治会とあらかじめ災害時に畳を提供する協定書を交わすことが主になっています。
 8/18、静岡市もこのプロジェクトと協定を結ぶことになり、前田さんと静岡市の加盟畳店が調印式の為にを静岡市役所を訪れました。
調印式


調印式新聞記事


 今後はプロジェクト加盟畳店は地域の防災訓練に積極的に参加し、災害時の避難場所や畳の集積所なども視野に入れた避難訓練を提案していくことになります。有事に慌てることなく普段から活動していくことが大切ですね。

 この調印式の前日、岐阜県山県市との調印式に同席された前田さんは、すぐにその足で静岡に駆けつけてくれたのです。そこで静岡県のメンバーと熱く語り合いました。
語る前田さん


語る前田さん2


実際に避難所を80か所も回った前田さんにしかわからない貴重なお話しを沢山伺うことができました。
 前田さんは各地の調印式が一段落したら、避難所に収めた畳のその後の様子を確認に行くとおっしゃっていました。一体いつ休まれるのでしょうか・・・。
 私たちも前田さんの思いをしっかり受け止め、畳屋として社会に貢献できることを実践していきたいと思います。




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Posted by 畳屋の姉さん at 17:55│Comments(0)静岡の話題防災
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