2020年02月21日
八代市の問屋さんでで畳表の研修
こんにちは。
初めて熊本県に行った静岡の畳屋の姉さんです。
現在、国産天然い草の畳表は90%以上が熊本県で作られています。全国の畳店がトラックにくまモンのステッカーを貼ったり、くまモンのイラスト入りののぼり旗を立てているのはその為です。畳店は常に熊本県に思いを馳せています。
なのに私は、まだ一度も熊本県に行ったことがありませんでした。社長や長男は何度か行ったことがあるのに。
い草農家さんにお会いしてお話を伺いたい!
い草のことをもっと知りたい!い草の田んぼを実際に見てみたい!
畳表の勉強をしたい!畳表が織られているところを見たい!
私のこの思いは年々膨らむばかりでした。
そしてついに、今月14~15日に行われた八代市の畳表の問屋さんである肥後物産(株)さんの研修会に社長と一緒に参加することができました!

肥後物産(株)さんの玄関を入ると、正面に大変稀少な「中継ぎ表」が飾ってありました。
い草を畳表の中央で継いで織られた「中継ぎ表」は、京都迎賓館の「桐の間」にも使われている畳表ですが、これを手織りできる職人さんはもう全国で3~4人しかいないときいています。
研修室に向かっていくと、壁や扉に刈り取られたい草やい草の株がわかりやすく展示されていました。
2月14日の研修内容は、畳表の品質の見分け方です。
天然い草は、皆さんご存知の通り「経年変化」があります。そして、品質の違いは時間経過と共に現れます。
新しい畳表は綺麗で気持ちがいいのは当たり前。でもその数年後の畳表の様子を的確に予想し提案力を高めるのがこの研修の目的なのです。
この「先見の目」を養うために、い草の芽の出方、新芽と古芽の見分け方と退色の違い、品種の特徴と耐久性の違いをみっちり勉強しました。畳敷き込み後の問題事例と対策も。
なんて濃い勉強会でしょう!何度も目からうろこが落ちそうになりました。わかっているようでわかっていなかったことが沢山ありました。
脳みそが疲れてきたところで一日目の研修は終わり、夜は楽しくてためになる懇親会です。全国から集まった28名の畳やさんと4名のい草農家さんと問屋さんが交流を深めました。
(続く)