2022年03月10日
月に一度の煎茶のお稽古(大福茶編)
こんにちは。
前回の投稿日を見て驚いている静岡の畳屋の姉さんです。
前回の投稿日を見て驚いている静岡の畳屋の姉さんです。
最近facebookとInstagramとTwitterへの投稿が多く、ブログが疎かになっていました。前回のブログの投稿はなんと昨年10月ではないですか!

以前、ブログしか読んでいないというお客様から、
「暫く投稿されていませんが、どうかされましたか?」
と、心配のお電話をいただいたことがるので気を付けなければ。
さて、昨年10月まで話をさかのぼるのも大変なので、今年になってからのことを書きます。
私は一昨年から月に一度、煎茶のお稽古に通っています。
煎茶の面白い所は、お茶そのものが季節(月)によって変わる事です。
夏は冷茶、冬はほうじ茶、玉露の月もあります。それによって茶器も、お茶を淹れる手順も変わります。(なのでちっとも覚えられません・・・。

1月のお茶は「大福茶」でした。
「大福茶」とは、お正月に飲む縁起がいいお茶のことで、「人々に幸福をもたらすお茶」という意味があるそうです。地域によって多少違いがあるようですが、今回のお稽古では、抹茶茶碗に梅干しと結び昆布と塩を入れ、そこにほうじ茶を注いでいただきました。
梅干しは太陽、結び昆布は大地、塩は海を表しているそうです。このお茶碗の中に、なんと壮大な世界が凝縮されていることでしょう!
私は日本人のこのような世界観、自然との向き合い方が大好きですし、毎回お茶のお稽古で感心してしまいます。
そして1月のお茶菓子は「花びら餅」でした。
「花びら餅」とは、柔らかい求肥の中に紅菱餅と白味噌餡と牛蒡を挟んだ和菓子です。もとは歯固めの儀式に使われていたおせち料理だった為、新年の御菓子として知られるようになったそうです。
白味噌餡の甘さがとても上品で、牛蒡が驚くほど柔らかかったです。
床の間風の空間(和風の引き出しの上に龍鬢表と紋縁の畳を置いてあります)には、松竹梅と日の出と鶴と亀が描かれた掛け軸と、花瓶に活けられた水仙と、今年の干支である寅の土鈴がありました。
お茶のお稽古が無ければなんとなく過ぎていってしまいそうな日々。毎月私はここで、程よい緊張感と共に季節を強く感じています。
2021年06月21日
床の間は日本人の心
こんにちは。
床の間文化を大切にしたい静岡の畳屋の姉さんです。
今月9日と21日、床の間の張り替えのお仕事がありました。
9日に張り替えた床の間は、天然イ草の引目表(一般的な縁付き畳の畳表)に無地の黒い縁でした。
21日に張り替えた床の間は、天然イ草の龍鬢表(天日干しして黄色く日焼けさせたイ草で織られた目の大きい畳表)に紋縁でした。稀少価値のある本格的な床の間です。
どちらの床の間も長さは1.5畳分ありました。
今時このように大きな床の間を目にするのは神社かお寺かお城か・・・。一般住宅では床の間自体あまり見かけなくなりました。これはとても残念なことだと思います。
私は昨年から月1回、煎茶のお稽古に通っています。
お稽古をするお部屋(和室)には、床の間がありません。しかし、和室の入口から一番遠い所にレトロで和風な引き出しが置いてあり、いつもその上にお花が飾られていて、壁には掛け軸がかけられています。
そこで私は、引き出しの上に、龍鬢表に紋縁を付けた床の間風の畳を置くことを提案しました。先生は提案を受け入れてくださったので、和室に小さい床の間風の空間ができました。
そこにどのような掛け軸とお花が飾られているのか、どんなお茶とお茶菓子が用意されているのかが毎月のお稽古の楽しみになりました。これぞおもてなしの心ですね。季節を敏感に感じ、それを楽しむ日本人の美意識にも毎回感心しています。
そして、床の間の方は上座、入口の方は下座という礼儀作法、距離感、所作・・・。
慎ましくも美しい日本人の心は、床の間のある和室で育まれると思います。
床の間に(無い方は床の間風置き畳を置いて)、お花や掛け軸などを飾って季節を演出して楽しんでみてはいかがでしょう。心が静かに豊かになります。