2018年11月09日

由比街道まつり(2)

こんにちは。
畳を見つけるとつい近づいてしまう静岡の畳屋の姉さんです。

由比街道まつりでは、街道だけでなく港でもイベントが開催されているときいたので、出店が途絶えても港の方に向かって歩き続けました。
すると・・・
由比民家カフェ入口


「民家カフェ」という看板と共に、縁無し畳が目に入りました。そして私は吸い寄せられるように畳の方へ!
入口の畳コーナー


昔の縁無し畳


 琉球表の縁無し畳です。思わず撫でてしまいました。

 昭和初期、庶民の家の畳はこのような縁無し畳が多かったです。私の実家もそうでした。今では琉球表が稀少になり、このような畳にはあまりお目にかかれません。まだ世の中に存在してはいるものの、とても高価なものになってしまっています。

 エプロンと三角巾を付けた女子が
「いらっしゃいませ。」
と声をかけてくれました。私はコーヒーを注文し、靴を脱いで畳にあがっていただきました。
カフェのチラシ


 この日限定のカフェなのですね。しかももうお菓子のサービスは終わっているし。やはりイベントは午前中が勝負でしょうか。私は港に行くのをあきらめて、ここでゆっくりと過ごすことにしました。

 コーヒーをいただいた後も、私は畳や建具をジロジロと見ていました。すると男性が出て来られて2階も案内してくださいました。
 
2階の傷んだ畳


 2階の和室は、畳の上の全面に絨毯が敷かれていました。ちょっと絨毯をめくって撮影させていただきました。
 男性は、畳が傷んでいるのはわかっているし替えたいのだけれどNPO法人で管理していてあまり予算も無くて・・・とおっしゃっていました。できれば本物の琉球表で表替えをしたいですね。

間付きの和室なのに、左側は一般的な引き目の畳表、右側は琉球表の縁無し畳。↓
2階の畳
多分このガラスも稀少価値があるものではないでしょうか。↓
摺りガラス


1階に戻ってきました。先ほどコーヒーをいただいたお部屋の隣(奥)のお部屋です。↓間にあるのは雪見障子?
雪見障子


昔の家具


工夫された障子


 障子が一段ずつ取り外しできるようになっており、気候に合わせて調整ができるようです。

 そしてこの奥の土間にはかまどがありました。

 このような造りの古民家は、行政が補助して保存してほしいです。そして、完全に無くならないうちに本物の琉球表で畳替えを!
 
  


Posted by 畳屋の姉さん at 16:18Comments(0)静岡の話題休日イベント